Background
株式会社きものブレインは、シルクのなかでも希少な「みどりまゆ」を使用した2つの新商品、「Itoguchi みどりまゆボディ&ヘアモイストシャンプー」と「衣類のトリートメント剤ulfada」を発売しました。それを記念して、2022年8月4日から8月7日まで東京・代官山蔦屋 T-site GARDEN GALLERYで体験イベントを実施。「みどりまゆ」のうるおいを着衣のまま体験できる“みどりまゆの湯”をはじめ、シルクのシャワーで肌や髪にうるおい与える“みどりまゆシャワー”や、“みどりまゆヨーグルトの試飲会”なども行いました。0100010は、体験型のイベント企画とプロデュースまで担当しました。
Planning
「Itoguchi みどりまゆボディ&ヘアモイストシャンプー」と「衣類のトリートメント剤ulfada」の特徴は、通常の白い繭に比べて保湿成分が1.6倍含まれている「みどりまゆ」を使用していること。肌や衣服に「シルク成分をコーティングする」効果があり、その使用感をより多くの人やメディアに伝えるためには、実際に体験してもらうことが必要だと考えました。
ただ「みどりまゆボディ&ヘアモイストシャンプー」は全身シャンプーなので服を脱ぐ必要があり、「衣類のトリートメント剤ulfada」は衣服を洗濯して実感できる商品なので、体験型のイベントの実現には何か工夫が必要でした。その条件を踏まえ、できるだけ手軽に効果や効能、使用感を体験できる企画を検討しました。
本企画のポイントは、「みどりまゆ」のうるおいを服を着たまま体験できるイベントに仕立てたことです。それを「”みどりまゆの湯」と称し、新商品の特性や類似した使用感を手軽に楽しく体験できることアピールしました。「どんなイベントなんだろう」と注目を集め、ブランドの知名度向上にもつなげようという戦略です。その実現のために、シルク成分を噴射しつつ、すぐに乾くミストシステムをはじめ、商品と同程度の効能を実感できる成分の濃度の調整や香料の開発なども行いました。
Output
ミスト状にシルク成分を出すシステムは、大手家電メーカーの機器を活用。メーカーの協力のもと、シルクの粘度や抽出方法、香りづけの調整などを行い、訪れた人がシャワー機や湯船から噴射されるミストで、みどりまゆのシルク成分を肌や衣服に付着できる体験を実現しました。
「みどりまゆの湯」が、銭湯らしい空間となるように、湯船や壁画、番台、暖簾などをオリジナルで制作。また、ミストが銭湯の湯気のように感じられるように、壁面のタイルにもこだわりました。「みどりまゆボディ&ヘアモイストシャンプー」の新しいブランドの世界観をイベントでも表現しました。
コロナ感染者数が急激に拡大し、外出規制もかかった時期でしたが、感染対策の効果もあり、4日間で1500名が体験に訪れ、120件のメディアで取り上げていただきました。売り上げも前年比10倍を記録し、イベントによってブランドの知名度を高めることに成功。70名のインフルエンサーが商品を取り上げ、販路も約3倍に増加しました。
Credit
プロデューサー:齋藤将行・菊地聡明(0100010)
ディレクター:武石君宏・松本麻梨子(0100010)
デザイナー:伊藤裕平(TBWAHAKUHODO Disruption Lab)・守田麻純(Spice)
空間デザイン:牧田広海(0100010)